爪切りの必要性とは？　病院で爪を切るメリット

爪切りは必要なもの？

人間は誰でも生きていれば爪が伸びる生き物です。放っておけば延々と伸びてしまい、手が使いにくくなったり、人や物を傷つけたりしてしまうこともあるのです。そのため定期的に切って整える必要があります。

これは犬や猫といった爪のある生き物も同じことです。爪が必要以上に伸びるとさまざまな悪影響が発生します。猫の場合だと、爪はケンカのときに攻撃に使える武器の一つです。この爪が伸び過ぎてしまうと、先端が丸みを帯び、鋭さがなくなってしまいます。そうならないためにも、武器となる爪は常に短く鋭い状態を保っておく必要があるのです。また、爪が長いと自分自身や飼い主を傷つけることや、家具を破損してしまう事態も発生します。あまりにも伸び過ぎると、歩行の妨げになる場合もあります。

しかし、野生で生きている猫や犬は人間に爪を切ってもらっているわけではありません。野生で生きている犬や猫は生活する中で自然と爪の手入れを行っています。例えば猫は木で爪とぎをすることで爪の手入れをしています。また木登りをすることでも勝手に爪が手入れされているのです。

野生で生活する犬や猫と違い、飼い猫や飼い犬はそのような機会が制限されています。だからこそ定期的に爪のケアをしてあげる必要があるのです。

爪切りの頻度は？

では爪切りは、いったいどれくらいの頻度で行うのが良いのでしょうか？　犬の場合その頻度は個体差によっても異なりますが、大きく差が出るのは、「運動量」になります。散歩が習慣化されている犬の場合だと歩行時に勝手に爪がすり減るので、だいたい月1回くらいが理想的となります。室内飼いの犬の場合だと、月に2回は爪の手入れをしてあげましょう。切るタイミングとしては、爪の先が地面に着くくらいの長さになったら切り時です。歩行時に床をするような音が発生している長さも切り時といえます。

一方、猫の場合は、もう少し頻度が多くなります。生後1年未満の子猫の場合10日に1回くらい切る必要があります。1歳以上の成猫の場合だと2～3週間ほどで爪が伸びるので、1歳以下は10日に1回、1歳場なら3週間に1回は爪のチェックをするようにしましょう。

飼い主が行うときのコツは？

一定の期間で爪のケアは必要になりますが、飼い主でも、コツをつかめばご自身で行うことは可能です。そのコツについて説明していきます。

まずは猫の場合ですが、猫の爪にはクイックという部分があります。クイックには神経と血管が通っているので、そこを切ってしまうと痛みとともに出血が伴います。そのためクイックの部分を切らないように注意してください。クイックはピンク色をしているので、その先の透明の部分だけを切るようにしましょう。

犬の爪も、猫と同じようにピンク色のクイックがあります。その部分を切らないことはもちろんなのですが、犬の場合は角を取るような形で角度をつけて切るようにしてください。犬の爪は円柱状になっているので「面取り」をするような切り方を心掛けましょう。

爪切りを動物病院でやってもらうメリットには何がある？

上記のように爪切りは飼い主が行うことも可能ですが、動物病院で爪切りをしてもらうほうが良い場合もあります。まずペットは爪切りを基本的に嫌がります。嫌がっている状態で爪切りをしようとすると暴れることが多く、大切なクイックを切ってしまうこともあります。飼い主だけで行うとペットを落ち着かせることができない、また、ペットが暴れないよう抑えておくだけの人数が揃えられません。その点、動物病院は経験豊富な獣医・スタッフによって、ペットを落ち着かせて慎重に爪切りを行います。

また、ペット専用の爪切り道具が揃っているのも動物病院ならではです。専用の道具があれば失敗する可能性も少なくペットにストレスをかけずに爪切りを行えます。「面取り」のような一般には難しい作業も、動物病院で行えばスムーズに、何よりもペットを傷つけずに行うことができます。
このような理由からも動物病院での爪切りがおすすめです。できるだけペットに負担をかけず飼い主ともに満足いくような施術をするために、動物病院の利用が良いでしょう。

まとめ

爪切りは飼い主が自宅で行うことも可能ですが、ある程度のコツや専用の道具が必要なため、動物病院で行ってもらうのが望ましいです。

神奈川県川崎市の「多摩獣医科病院」では各種の診療に加え、爪切りに関しても承っております。爪切りで来院したことをきっかけに、重大な病気や健康上の問題などが見つかるといったこともあります。フレンドリーでアットホームな雰囲気の中で、ペットもリラックスした状態で施術を受けられる環境を整えています。定期的な健康チェックも兼ねて、ぜひともお気軽にご利用ください。