多摩獣医科病院のブログ

犬・猫に避妊・去勢手術理由 ~性格の平穏化や過剰繁殖回避など~

犬・猫に避妊・去勢手術理由 ~性格の平穏化や過剰繁殖回避など~

 

犬や猫を大人しくさせたり、子どもの産みすぎによる問題を避けたりするため、避妊・去勢手術は大切なことです。一方で、避妊や去勢のためにわざわざ元気なペットに治療をさせることを懐疑的に考えている飼い主さんもいらっしゃいます。今回は犬や猫など動物に避妊・去勢をする理由を4つにわけてご紹介します。ペットの避妊・去勢の背景を一緒に考えてみましょう。実際に避妊・去勢を行うかは飼い主さん次第です。

理由1 子どもの産みすぎを避けるため

子どもの産みすぎを避けるために避妊・去勢手術を選択する飼い主さんは多数いらっしゃいます。ペットが子どもを作ることで、飼う動物の数が増えてしまいますし、複数の動物に対応する金銭的余裕や自信もありませんので、子どもが作られる前に動物病院で避妊・去勢手術を行います。

実際に一匹よりも複数の動物の面倒を見る場合は、餌やペット用の道具の代金や維持費など、世話にかかるお金が高くなります。費用がかさみ、家計を圧迫するケースも多いです。

また数十匹ものペットを家に住ませることにより、一人の飼い主が面倒を見切れないこともあります。しつけされずに成長したペットが家屋を傷つけたり、排泄物で汚したりして、家の中をボロボロにすることもあります。多頭数のペットを飼うことにより、家が荒らされるだけでなく、四六時中鳴き声が響いて異臭を放ち、近隣住民に迷惑をかける事例が報道されるようにもなりました。こうした社会問題にまで発展するケースが頻発しているのです。

動物はかわいいものですが、自身の経済事情を鑑みて、ペットを扱える範囲内で育て、居住環境をクリーンにすることも大切です。

理由2 動物をおとなしくさせるため

動物を大人しくさせる目的で、病院へ避妊・去勢をするというのも賢明な選択です。犬や猫などにもさまざまな性格があります。オスもメスも発情するときがあり、本能が先行し、飼い主の言うことが聞けなくなり、吠えたり、威嚇したりケンカを仕掛けることもあります。荒々しい行動をとる性格というのはどの動物にも、どの個体にもありえます。発情で発生する性ホルモンに動物が支配されているからであり、どれだけ叱っても本能に抗うことは困難です。

ペットが発情して暴れてしまう場合は、動物病院に避妊・去勢を依頼することも考えましょう。

理由3 病気による生殖器の摘出

犬や猫などペットも生き物ですので、さまざまな病気に見舞われるケースがあります。そこで病気に対して行う処置が避妊・去勢に至るケースもあります。

避妊や去勢手術では動物の生殖器を摘出するのですが、生殖器に病気が発生したせいで摘出しなければならないペットもあります。生殖器の病気には主に悪性腫瘍や子宮蓄膿症などがあり、緊急手術で摘出を余儀なくされるケースもあります。この結果、手術を受けた犬や猫などが子どもを産めない体になります。

また、繁殖の回避や性格の平穏化を目的にした避妊・去勢手術でも、生殖器摘出により病気に対する不安を抑えられます。 少なくとも生殖器が失われた場所に腫瘍ができることはありえませんので、避妊・去勢手術はペットの寿命を延ばすという考え方もできます。

最終的に何歳まで生きるかはペットの居住環境、食べ物などの生活、遺伝、ペット自身の生命力とさまざまな要因が絡みますが、生殖器系の病気とは無縁でいられるということです。長生き目的での避妊・去勢ではありません。

理由4 政府機関もペットの避妊・去勢を推奨している

犬や猫などのペットに対する避妊・去勢処置は環境省も推奨しています。猫が四つ子から八つ子までの子どもを産む習性から加速度的に猫が過剰繁殖されるなどの例を挙げつつ、不妊・去勢手術をした上でペットを飼おうというガイドラインも発行しています。

ペットの過剰繁殖で居住環境が荒れてしまう問題は社会的に憂慮されており、政府機関だけでなく全国の自治体や法人も解決に動いています。

自治体によっては避妊・去勢手術をした動物愛護センターに助成金を払うところもあります。動物愛護センターは飼い主により捨てられた犬や猫などを保護する場所なのですが、多数を扱う関係上、オスとメスが交尾して子どもを産むことが想定されます。動物の増えすぎで愛護センターの環境が劣悪になるおそれがあるからです。

ペットには避妊・去勢手術を考えるべきという考えが社会的に広まってきています。

まとめ

飼い主がペットに避妊・去勢手術を考える理由には、過剰繁殖の予防、性格の平穏化、病気、政府機関などの推奨が主に挙げられます。ペットの過剰繁殖は飼っている人の手に負えなくなるだけでなく、経済の圧迫や居住環境の悪化にもつながるのです。

神奈川県川崎市宮前区にある「多摩獣医科病院」でも、犬、猫、うさぎを対象に避妊・去勢手術を扱っています。ほかにも一般外来、感染症予防、歯科治療など幅広い診療方法を承っています。宮前区にお住まいの方で、ペットの避妊・去勢や健康に関するお困り事がある場合はお気軽にご相談ください。