動物病院で受けるセカンドオピニオンの考え方とは？

セカンドオピニオンとは？

セカンドオピニオンを訳すると「第2の意見」という意味です。元々の獣医の意見や治療方針などについて、別の医師の意見を求めるということです。

ただし、別の病院に転院するということとは異なりますので、注意が必要です。なお、元々の獣医を変えて、転院を繰り返すことを「ドクターズ・ショッピング」と言います。「ドクターズ・ショッピング」のように転院を前提に意見を求めるというわけではなく、動物に最適な治療を行うために、別の医師の意見や治療方針を確認する、という意味になります。

どのようなときに必要なのか？

基本的には、命に関わるような重い病気の治療が必要なときはセカンドオピニオンが求められる場面があります。元々の獣医の治療方針などを確認し、病気がなかなか治らない場合や、治療費が高額で他に治療方法や選択肢がないのかを確認する場合におすすめです。

元々の獣医に相談するべきか？

元々の獣医に対して、セカンドオピニオンをすることを告げるのは失礼になるのではないか？　と思う人も多いと思います。確かに転院を前提に別の医者に意見を求めるのは、失礼になることもあります。しかしあくまでも別の意見を参考にして、より良い治療方法がないか、最善の治療法がないのかということを調べることになりますので、元々の獣医に対してもできるだけ相談するようにしてください。

相談することで、検査結果を別の病院に提出できるようにしていただけることもあります。そうすれば、検査を重複して行うことがなく、料金面でも負担が少なくなります。また、別の動物病院への紹介状を書いてもらえることもありますので、相談してみることは大いに結構なことです。

別の獣医の意見を持ち帰り、元々の獣医に相談することでより良い治療を受けることにつながっていきます。もちろん、元々の獣医が気軽に相談できる雰囲気ではなく、どうしても言い出しづらいという場合は、無理をしないで大丈夫です。他の動物病院に行くのは飼い主自身の権利でもありますので、別の病院に行くことは決して悪いことではありません。

受ける際にはマナーも重視しよう

新しい意見を聞くためにセカンドオピニオンをすることは決して悪いことではありません。愛するペットを守るために非常に大切なことです。ただ新しい病院にかかる際に、心掛けていただきたいマナーがあります。

ファーストオピニオン（最初の獣医）の治療方針、意見を確認した上で、より良い治療方針がないか他の獣医の意見を確認するのがセカンドオピニオンの大前提になります。そのため、「ドクターズ・ショッピング」のように最初から転院を前提とした相談をするのではなく、あくまでも別の意見をもらうという心構えが必要です。

また相談をする際には、前の獣医の悪口などは言わないでください。前の獣医も自分の知見や経験の中で最善の策を考えた上で治療法を選択しています。その上で別の意見を求めましょう。獣医さんにはいろいろ考え方や、治療方針を選ぶ理由がありますので、あくまでも第2の意見を確認し、より良い治療方針を検討していく方法になります。

セカンドオピニオンの利用方法

セカンドオピニオンを利用する場合には、聞きに行く病院に予約を入れます。予約を入れる際に、事情を必ず伝え、意見を聞きに行きたいという意思を伝えてください。ケースバイケースですが、必ず動物を連れて行く必要はありませんので、動物を連れて行かない場合はその旨を伝えるようにしましょう。

最初の病院での検査結果や、提案された治療方針などは伝えることができるようにまとめておきましょう。また、料金がかかることも多いですので、事前に目安を確認しておくと安心です。治療方針や考え方も病院によって異なりますので、治療費も動物病院によって違います。セカンドオピニオンの結果を元々の獣医に持ち帰る際に、正確に伝えることができるように、きちんとメモを取りましょう。

まとめ

愛するペットが重い病気がかかった場合に、飼い主さんの精神的な負担も大きいものです。相談相手が複数いることで安心につながる場合もあります。複数の獣医の意見を聞いて、適切な検査や治療を受けることができるようにするためにセカンドオピニオンは重要ですが、病院の治療方針を素直に受け入れてみることも大切です。

元々の獣医に治療を続けてもらうことを大前提にお伝えしてまいりましたが、最終的に決定するのは飼い主さんご自身です。飼い主であるあなたが納得できる方法を選択してください。

「多摩獣医科病院」では、飼い主さんが気軽に相談でき、信頼できるホームドクターとして地域に根差した動物病院として日夜励んでいます。犬や猫、うさぎを中心に診察しておりますので、ペットの体調で気になることがありましたらお気軽にご来院ください。一般外来の予約は必要ありませんので、診察時間内にお越しいただければ大丈夫です。往診も予約制で行っておりますので、お電話でお気軽にお問い合わせください。