多摩獣医科病院のブログ

診察費が高い? 動物病院の診療にかかる費用のあれこれ

診察費が高い? 動物病院の診療にかかる費用のあれこれ

 

家族同然の存在のペットですが、もしも病気にかかった時には、すぐに動物病院に連れて行きたいものです。しかし、動物病院の料金は高くなりがちです。想定とかけ離れた料金を請求されることあります。なぜそのようなことが発生するのか、その対策にはどのようなものがあるのかを解説していきます。

ペットを病院に連れて行くとかかる費用にはどのようなものがあるのか?

「ペットの調子がいつもと違う、おかしい」といったときにはすぐに病院へ連れて行きたくなるのが飼い主の心理です。しかし、いざ動物病院へ連れて行き各種診療をしてもらった結果、想定以上の料金を請求されてしまった……。そんなことにならないためにも動物病院でかかる費用の詳細というものも把握しておく必要があります。ここでは猫・犬の場合で見ていきたいと思います。

猫を動物病院に連れて行った場合にかかる診療とおおよその費用

  • 初診料 約1,300円
  • 再診料 約700円
  • 往診料 約2,200円
  • ワクチン(3種混合) 約4,500円
  • ワクチン(4種混合) 約6,500円
  • 入院料(1日) 約6,500円
  • 入院料(ICU利用) 約3,700円
  • 輸血料 約10,000円
  • 去勢費用 約12,000円
  • 避妊費用 約20,000円
  • レントゲン 約4,000円

以上の他に歯石除去や全身麻酔といった処置があります。

犬を動物病院に連れて行った場合にかかる診療とおおよその費用 

  • 初診料 約1,500円
  • 再診料 約700円
  • ワクチン 約7,000円
  • 入院料(小型犬) 約2,700円
  • 入院料(中型犬) 約3,500円
  • 入院料(大型犬) 約4,200円
  • 狂犬病の予防接種 約2,700円
  • フィラリア感染用血液検査 約2,000円
  • フィラリア薬代 約1,200円
  • レントゲン 約3,800円
  • 去勢費用 約24,000円 
  • 避妊費用 約35,000円

以上のように猫・犬共に意外と高額な費用がかかるのです。また、飼い主がこれらの料金相場をいまいち把握していないことも、動物病院は費用がかかるという認識を生み出しているのかもしれません。

料金が高くなるのは獣医に裁量権があるから?

動物病院でかかる費用の代表的なもの、そして平均的な料金を挙げましたが、あくまでも平均であり動物病院によってはもっと高額になる場合もあるのです。なかには、その料金が高すぎるという不満を持ち国民生活相談センターに相談を寄せる人もいるほどです。なぜ動物病院によって料金に差が出てくるのでしょうか?

その理由の一つに「医療費はすべて獣医が決めているから」というものがあります。実は動物病院での診療費・医療費は、すべてその獣医の自由な料金設定ができるようになっています。人間がかかる病院の場合ですと、公的保険制度があるため診療報酬が決まっています。各病院・診療所によって診療報酬の算定方式に違いがあるとはいえ、ある程度料金が一定になります。さらに自己負担3割という制度があるためある程度の額に抑えられているのです。

一方動物医療にはこのような制度は存在していません。価格設定はすべて獣医の意思によるものになるのです。また医療方針や検査の有無等も獣医がすべて決めるため、料金相場とかけ離れた費用がかかる場合もあるのです。

料金を少しでも抑えるための方法

以上の理由から動物病院の料金というのは高くなりがちなことが分かりました。大切なペットのために医療・診療を削りたくない。でも費用はできるだけ抑えたい、そんな場合どのようにすればかかる費用を抑えることができるのでしょうか? その方法をいくつか見ていきます。

事前に動物病院ごとの料金を調査しておく

少しでも費用を抑える基本は、事前に動物病院ごとの料金を調べておくことです。ホームページを開設している動物病院ならば各種診療にかかる費用を掲載しているところが多いです。ホームページがない病院の場合は、電話で直接確認しておくのも良いでしょう。

またペットショップに勤めている方に聞いてみるというのも一つの手です。ペットショップ店員は仕事柄動物病院に関する情報を多く持っていることがあります。そのようなところからの情報は正確で有益なものが得られるでしょう。

ペット保険に加入する

人間と違い公的な健康保険制度がないペットですが、そんなペットのもしもに備えるための保険が民間保険会社から販売されています。いわゆる「ペット保険」です。

ではペット保険ではどのような場合に補償が受けられるのかといいますと、膀胱炎、嘔吐、結膜炎、下痢などの症状の通院や入院費用が補償されます。また、椎間板ヘルニアやアトピー性皮膚炎といった病気が補償される保険もあります。保険会社によっては補償割合の変更ができ、それにより保険料が変動するプランや、24時間365日無料で獣医師に直接電話相談できるプランなどもあります。

いざという時に頼りになるペット保険ではありますが、気を付けなければならないこともいくつかあります。それは「加入時の年齢」です。ペット保険の多くはペットの年齢が7歳以下でなければ加入できないものがほとんどです。ペットの年齢を把握していれば良いですが、拾ったり、施設から譲り受けたりして把握していない場合は加入できないという事態も発生します。ペットの情報やペット保険の内容をしっかりと調査して、早い段階で加入するかどうかを判断しておく必要があります。

まとめ

「動物病院の料金は高くなりがち」というのは、選ぶ動物病院によっても変わります。「多摩獣医科病院」では通院回数を過剰に増やすことや過剰診療は一切行っておりません。また、最新医療の勉強会・学会等にも多く参加し、最新・適切な医療を心掛けております。大切なペットのことなら、当院へお任せください。