多摩獣医科病院のブログ

動物病院を受診する前に知っておきたい! ペット保険の基本を紹介

動物病院を受診する前に知っておきたい! ペット保険の基本を紹介

 

動物病院でペットが診察や治療を受けるとき、気になるのはお金の問題です。これは、動物には健康保険のような制度がなく、全額自費診療となっているために避けられない問題でもあります。そこで、利用できるのがペット保険です。本記事では、動物病院の受診前に知っておきたいペット保険の基本について紹介いたします。

ペット保険の基本的知識

ペット保険とは

ペットには人間における健康保険のような制度がありません。そのため、動物病院に行ってペットのケガや病気を診察し、治療を受けるためには全額自己負担となってしまいます。そこで、ペット保険に加入することで、ケガや病気で動物病院を受診するとき、高額となる費用を補うことができます。

ペット保険の補償内容

加入する保険会社やプランによって異なります。一例として、下記の項目が補償内容となっています。

  • 通院:診療治療、処置費、処方薬代など
  • 入院:入院費用
  • 手術:手術費用、手術に伴う麻酔費用など
  • ペットセレモニー:お別れのときの火葬費用など
  • 車いす作成費用:事故やケガによって車いすを必要とする場合の費用
  • 賠償責任:ペットが人に噛みついたりしたことでケガを負わせた場合や、物を破損してしまったときの賠償費用など

ペット保険の開始時期

ペット保険に申し込んだ直後から、補償が開始されるわけではありません。保険会社によって期間は異なりますが、一定期間の保険支払い対象外期間が設けられています。もし、保険支払い対象外期間が1ヶ月に設定されている場合には、申し込み開始から1ヶ月後から補償開始日となります。

同様の制度として、待機期間が設定されていることがあります。人が保険に加入する場合には、病気やケガの有無を確認します。動物においても同様に、公平な保険制度を維持するための確認作業として待機期間を設ける場合があり、この期間についても保険会社によって期間は異なります。これらは保険会社の契約内容を必ず確認しましょう。

保険金の請求方法

診療後に郵送で保険金請求

動物病院で診察を受け、診療費を全額払った後に保険会社に郵送で保険金を請求する場合です。ここには診断書が不要な場合と必要な場合があります。診断書が不要な場合には保険会社が指定した領収書や診療明細書を添えて送付し、審査が終了した後に振り込みが行われます。診断書が必要な場合は、指定の書類と動物病院で発行してもらった診断書を添えて送付し、審査の終了後に振り込みが行われます。

動物病院窓口での清算

動物病院の窓口で、契約内容に応じた保険料が診療費から差し引かれ、差額分だけを窓口で支払う場合があります。この場合では一時的にも全額負担しなくてよいため、安心して診察を受けられます。なお、保険会社と提携している動物病院であることが条件の場合があります。保険適用の可否については、保険会社に契約内容の確認と、受診を予定している動物病院への確認を必ず行うようにしましょう。

ペット保険に加入できるペット

犬と猫が主体たる対象

加入している保険会社やそのプランによっても異なりますが、ペット保険の主たる対象は犬と猫であることが多いです。しかし、ペットとして鳥、ハムスター、うさぎなどを飼っているご家庭もあります。ペット保険を契約したものの、補償対象外となっては意味がありません。必ず、保険会社の契約内容を確認の上で契約を結ぶようにしましょう。

ペットの年齢

ペットの年齢によってはペット保険に加入可能なペットであっても、対象外となることがあります。例えば、「犬では生後30日以上、8歳11ヶ月まで」といったように定められている場合です。これは新規のペット保険加入に限らず、保険の継続更新においても同様の条件が定められています。

ペット保険に加入するメリットとデメリット

加入するメリット

加入するメリットは下記の通りです。

  • ケガや病気に備える:人と同様に、ペットのケガや病気も突然発生することがあります。しかし、突然であると全額自己負担である動物病院への診察に対して腰が重くなることは少なくありません。その間にペットの症状が重症化してしまうと、取り返しのつかないことになりかねません。ペット保険に加入していれば、安心して動物病院に連れていくことができます。
  • 高額な治療費を抑えることができる:全額自己負担であるため、少しの治療でも高額となる場合があります。加入している保険プランにもよりますが、3割負担や、5割負担になるものがあります。

加入するデメリット

加入することによるデメリットは下記のようなことが挙げられます。

  • 掛け捨てが多い:ペット保険の多くは掛け捨て型のものです。ケガや病気をしなかった場合には、保険料は全てが払うだけになってしまいます。そのため、飼っているペットの特徴を考慮して加入するプランを選ぶといった工夫が必要でしょう。
  • 費用対効果が分かりにくい:同様のデメリットとして、費用対効果が分かりづらい点が挙げられます。不幸にも通院が発生し、保険によって大きな補償を得られた場合には加入のメリットを大きく感じられますが、幸いにもペットが健康であることで、ほとんど補償を得られなかった場合には支出による損失感だけが大きくなります。

まとめ

ペット保険は保険会社それぞれによって特徴があり、またプランによっても違いがあります。この記事で紹介した内容を基本的知識として頭に入れ、その上でペットに最適のプランを選んでください。

「多摩獣医科病院」では、犬、猫、うさぎの診療を行っております。過剰診療や診療報酬を目的とした診察は一切行っておりませんので、安心して大切なペットをお任せください。往診での診察もお気軽にご相談ください。