多摩獣医科病院のブログ

動物病院の利用の流れが知りたい! 初めて動物病院を利用する方へ

動物病院の利用の流れが知りたい! 初めて動物病院を利用する方へ

 

「初めて動物病院を利用するけれど、利用の流れがよく分からなくて不安……」と感じている方は多いのではないでしょうか。初めて利用する場所であり、しかもそれが病院といえば不安に感じて当然です。本記事では、初めて動物病院を利用する方に向けて利用の流れについて解説します。

動物病院の利用の流れとは? 詳しく解説

動物病院の利用の流れについて

初めに結論からいえば、大まかな流れは基本的に人間の病院の利用方法と変わりません。ただ、診察に行くのは人間ではなく動物ですので、動物を連れているときだからこそ注意をするべきことがあります。動物病院の利用の流れについて以下の順に説明をしていきます。

  1. 受付へ行き、問診票を記入する
  2. 診察を受ける
  3. 必要に応じて治療の方針を決めていく
  4. 会計を行う

動物病院へ行く前の確認事項として犬、猫、うさぎ以外のエキゾチックアニマルを診てほしいという方は事前に病院へ診てもらえるかどうか確認を取ってください。動物の種類によっては、担当の獣医がいないためにお断りする場合もあるからです。

まずは受付に行き、問診票を記入します。動物は言葉を話すことができないので普段から動物の状態や症状などをよく知っている方が来院して、問診票に記入をしてください。薬の副作用やアレルギーがある場合も事前に知らせるようにします。

そして、問診票に記入をしながら待合室で待機をします。動物病院の待合室のマナーとして、必ず動物をキャリーに入れたまま待つようにしましょう。

その理由は、動物が普段と違う空気を感じ取って興奮状態に陥ってしまう場合があるからです。動物たちはよく分からない場所に来て怯えていることも多いです。そんな状態の動物をキャリーから出して待つというのは賢明ではありません。かわいそうだからといってうっかり外に出してしまうと、ほかの病気がある動物に迷惑をかけてしまうかもしれないので注意してください。動物たちのためにも指示があるまではキャリーの外に出さないようにしましょう。

そして、もう一つのマナーとして、待合室ではほかの動物には触らないことです。病気がある動物を怖がらせてしまったり、病気に感染したりする原因にもなります。

次はいよいよ診察を受けます。ほとんどの場合、検査を始める前に問診があるのでここで症状の説明ができるように伝えたい内容を整理しておきましょう。

そして検査を行います。獣医師が検温や触診、視診、聴診を中心に動物の状態を確認します。飼い主と獣医師が話をしている間は、なるべく動物が安心できるように努めてください。動物は、何だかよく分からない怖い場所に連れてこられた上に、今から何をされるかも分かっていない状態です。できるだけ飼い主さんが目に入る場所で見守りましょう。そして、その間に声をかけるときには優しく声をかけてあげてください。大きな声を出して怒ったりするのは、動物を過剰に興奮させたり怖がらせたりしてしまい意味がありません。

その後、必要に応じて治療の方針を決めて、薬が処方されます。薬を飲ませるときは獣医師の指示に従い、決して自己判断で止めたり増やしたりしないようにしましょう。最後に、支払いをします。

不安な動物病院での診察を乗り越えた賢い子にはご褒美をあげましょう。いつも気に入って食べているおやつを持って行くというのもおすすめです。

動物病院に行く前の確認事項

さてここからは、動物病院へ行く前にしておくといいことについて説明をします。
  1. 普段からペットの健康チェックを行うこと
  2. 普段からキャリーに入ることに慣らしておくこと
  3. しっかりしたリードをつけておくこと
  4. ワクチンの証明書を準備しておくこと

一番望ましいのは、動物病院を利用する以前から、できれば動物をお迎えしたその日から毎日健康チェックをしてあげましょう。飼育している動物に何か異常がないかをよくチェックしておくことです。普段からよく見ていると、いざ何かおかしいことがあったときにここが変だ、と獣医師にもスムーズに伝えやすくなるためです。普段の状態を知っていれば、より具体的に異変を伝えることができます。

また、動物病院へ行く前にしておくこととして、普段からキャリーに入れることに慣らしておくと良いです。動物がキャリーに入ることイコール嫌なこと、と覚えてしまわないように、合図をしたらすぐにキャリーに入るようにしつけをしておくといいでしょう。使うキャリーは、上の部分も開くようになっているものがおすすめです。怖がっている動物を無理やり横から引っ張り出す形ではなくて抱き上げるようにしてキャリーから出せます。また、犬の場合は、しっかりしたリードもつけて来院するようにしてください。

そして、動物病院に行く前にワクチンの証明書を準備しておきましょう。ワクチンの接種が済んでいることを証明書で確認ができます。

動物の健康チェックの方法

上記でも軽く触れましたが、毎日する動物の健康チェックの方法を紹介します。下記は犬を一例にした健康チェックの方法です。

顔の部位を確認する

犬の、顔それぞれの部位をチェックしていく方法です。以下を確認してください。

  1. 「目」を確認する
  2. 「耳」を確認する
  3. 「鼻」を確認する
  4. 「口」を確認する

健康な犬だと目が濁っていたり涙が多かったり、充血などといったトラブルはありません。目ヤニや涙が普段より多く出ていないかどうか確認をしてあげましょう。目ヤニが膿のような状態でしたら結膜炎や角膜炎など病気の可能性があります。早急に受診されることをおすすめします。

健康な犬の耳は、中がピンク色をしています。耳垢が多く、汚れていたり、中が腫れていたりするのはトラブルを抱えているサインです。とはいえ、動物の耳の中を、頻繁に掃除するのはおすすめしません。なぜなら耳の中はとてもデリケートな部分だからです。正しいケアの仕方はやはり獣医師に聞くのがベストです。

犬の場合、鼻が湿っていれば健康という一つの判断基準になっています。鼻が乾いている場合は下痢や便秘のほかにアレルギー、発熱などがないかチェックしましょう。とはいうものの犬の鼻はずっと湿っているわけではありません。普段からよく観察をして異変にすぐに気がつくようにしてください。犬は鼻血に気をつけてください。鼻腔内に腫瘍があったり、感染症の可能性だったり、血液の病気にかかっているという事例もあります。

最後に口腔内です。口臭が強くないかどうかや、舌の色に注目します。口臭が強いと歯周病にかかっている可能性があります。舌の色につきましても、普段と色が違う場合は注意しましょう。

そのほかの部分をチェックする

顔以外の事柄についてチェックします。

  1. 排泄物のチェック
  2. 行動のチェック

排泄物はその回数や色、匂いなどを確認しましょう。下痢や便秘の有無もチェックします。頻尿や血尿、多尿などが見られる場合は早急に病院を受診してください。

次に行動のチェックについて説明をします。普段に比べて動作がぎこちなく感じることはないか? 急に散歩に行きたがらなくなったということはないか? 吠え続けていることはないか? などを観察しましょう。ほかには歩き方がおかしいことはないかなど、行動がいつもと違うことにすぐに気づけるようにしてください。

まとめ

動物病院の利用の流れについて説明をしました。初めて行く病院というものはやはり人間も動物も不安な気持ちになるものです。しかし、より不安な気持ちが強いのはあなたではなく動物たちのほうです。怖がっている動物に寄り添う心強いパートナーでいてください。

「多摩獣医科病院」では、犬、猫、うさぎを中心に診察をしております。大切な家族の一員である動物に気になる点がございましたら、お気軽にお越しください。また、上記動物以外の受診についてはお問い合わせください。