多摩獣医科病院のブログ

我が家が災害にあったときにできるペットへの対策とは?

我が家が災害にあったときにできるペットへの対策とは?

 

2019年は、台風をはじめ日本列島を様々な災害が襲いました。このとき、飼っているペットとともに避難することに苦労した人もいるようです。日本は災害が多い国なので、実際に地震や台風などの災害にあったときに、ペットとともにスムーズな避難を行う術を知りたいところでしょう。

 

本記事ではペットを飼っていて災害に備えたい人のために、可能な対策を紹介します。これを読むことで、ペットとともに安全に災害をしのぐ方法がわかります。

普段からペットをしつけておこう

非常時にも落ち着いて行動するためには、ペットが充分にしつけられて大人しいことが大切です。避難所へ向かったときにも備えて、普段から入念な世話をしておきましょう。

 

吠えたり威嚇したりするくせがあるとほかの被災者への迷惑になる

普段から散歩中なのにほかの動物とケンカしたり、人を威嚇したりするくせのあるペットは要注意です。自身や台風で避難所行きを余儀なくされても、そこでペットが攻撃的な行動に出て迷惑になる可能性があります。

 

避難先で人やほかの動物に噛みつくなどして怪我を負わせると、飼い主が賠償責任に問われることも考えられます。以上の事態を防ぐためにも、入念なしつけは大切です。 

 

ケージなど狭い場所に慣れさせておくことが大切

ペットが避難所のなかで自由に動き回ったりしないためにも、犬小屋やケージなど狭い場所に慣れさせましょう。仕切りのある場所で大人しくする習慣がつけば、さまざまな環境に惑わされず飼い主に従順になると考えられます。

 

地震で落下物や倒壊物が散乱しているときにペットが動き回ると足などを怪我するおそれがあります。以上の懸念からもペットを大人しくさせる習慣は重要と考えられます。

 

ペット可能な避難所の場所を確かめよう

ペットを飼っている人は動物を入れられる最寄りの避難所を確かめ、最適なルートまで想定しておきましょう。2019年に発生した台風19号などでも、被災地の避難所においてペットの同行を断られるケースがあったとされます。このような事態を防ぐ意味合いでも、ペットを連れられる安全な場所の確保は重要でしょう。 

 

向かった避難所がペット不可能だと途方に暮れることも

避難所にペットを連れて向かっても断りを受けるケースがあります。その場合は動物を連れての最適な避難方法を選べないことが考えられます。このような事態を避けるためにも、何でもないときにペットを連れられる避難所をネット検索などで押さえておきましょう。

 

受け入れられる場所が自宅近くにない場合は代替的な避難案も考えられます。

 

避難所には動物アレルギーを持った人の可能性がある

ペットを受け入れられる避難所でも、動物アレルギーを持った被災者が入っている可能性があります。このことからペットは常にケージに入れるなどの配慮が重要です。

 

他人のアレルギーを引き立てないためには、なるべく飼っているペットを自身の手が届く範囲にとどめておきましょう。

 

自宅内ではペットの安全を確保しよう

地震などに見舞われたときは、自宅内の安全確保を優先することになります。ペットを落ち着かせつつ冷静な行動が重要です。災害を想定し、前もって備蓄などの対策もしておきましょう。 

 

ペットも災害でパニックになることがある

地震や、それに伴う停電が起きると、人間だけでなくペットもパニックになりえます。すぐに家から出られるようにドアを開けっぱなしにすると、犬が脱走してしまい行方不明になることも考えられます。

 

万が一逃げ出しても見つかるように、普段からネームタグなどを首にかけてあげるとよいでしょう。  

 

ペットのために水や食料を確保しておこう

飼い主だけでなくペットのためにも水や非常食などを備蓄しておきましょう。ペットショップやインターネットなどでは犬や猫用の非常食も注文できます。水やペット用非常食は少なくとも1週間分を用意してあげると安心できるでしょう。

 

停電・断水時のトイレも想定しよう

停電や断水でトイレが使えないことも考えられます。ペット用のトイレの処理に困ることもあるでしょう。特に避難所でもペットのトイレが問題になりやすいようです。

 

緊急時のために排泄物を納めるためのマナーバッグを用意しておけば、ニオイなどから衛生環境を守れます。ほかにもマーキングガードと呼ばれるペットの胴体に巻くマーキング防止の道具もあるので確かめましょう。

 

ペットの怪我対策も重要

突然の災害により動物が怪我をするケースも考えられます。事前に応急処置を覚えるとともに、ペットに怪我をさせない対策を実践しておきましょう。

 

応急処置を覚えよう

地震などによる倒壊物や散乱物により人間だけでなくペットが怪我をすることも考えられます。ガラスなどの切り傷に対する止血作業や倒壊物が当たったことによる骨折への添え木など、ペットへの応急処置法を学んでおくことが大切です。

 

防災グッズを活用し、ペットの巻き添えを防ぐ

ネットショップなどで災害対策グッズが多種多様に販売されていますが、これは人間だけでなくペットの怪我対策にもつながります。

 

たとえば滑り止めシートを家具に食い込ませておけば、テレビが落ちたりタンスが倒れたりすることを防げるので、ペットが家財道具の直撃を受けるリスクも消せます。このように普段から家庭内の安全レベルをアップしておきましょう。

 

まとめ

突然やってくる災害では、人間だけでなくペットが安全にしのげる方法も重要です。ペット可能の避難所を確保するだけでなく、人の迷惑にならないように飼っている動物は充分にしつけておきましょう。

 

災害による停電や断水、倒壊対策として備蓄や防災グッズの活用も考えられます。入念な災害対策はペットのためにもなります。いつ訪れるかわからない災害に備えて、今からペットを守る対策を進めるとよいでしょう。

 

「多摩獣医科病院」では、歯科診療を中心に、予防接種、避妊などペットの体に関するさまざまな案件を受け入れています。飼っている動物の健康に関するご相談は当院までお寄せください。